最近見つけて気になったアニメが「Lyla in the Loop(ライラ・イン・ザ・ループ)」。
元気な女の子と、青い不思議な生き物が登場するこの作品。「もともとは絵本?」「アメリカのどこが舞台?」「誰が作ったの?」と気になり、公式情報や制作陣のインタビューを調べてみました。
実は、日常のお話を通して、プログラミングにもつながる考え方に触れられる作品なんです。
Lyla in the Loopはどんなアニメ?
「Lyla in the Loop」は、アメリカのPBS KIDSで2024年2月5日に放送が始まった子ども向けアニメ。公式の対象年齢は4〜8歳です。
主人公は、好奇心旺盛な7歳の女の子・Lyla Loops。青い相棒のStuや家族、友達と一緒に、身近な困りごとを工夫して解決していきます。
ライラの両親は「Loops Lunch」というダイナーを営んでいて、家族には双子のお姉さんと弟もいます。家庭や地域の人々との関わりが、お話の土台になっています。
参考:PBS公式の作品発表
原作は絵本?もともとはテレビアニメ
この作品は、絵本を原作にしたアニメではなく、テレビ向けに企画されたオリジナル作品です。
作者のDave Pethによると、企画の出発点は、PBSから投げかけられた「パソコンに向かって入力する場面を使わずに、プログラミングや計算論的思考を扱う番組を作れないか」という趣旨の問いだったそう。
そこで、コンピューターの中で行う問題解決の考え方を、家族の暮らしや遊びの中で表現するアイデアが生まれました。
参考:Dave Pethと制作陣のインタビュー/Animation Scoop
アメリカのどこが舞台?フィラデルフィアがモデル
作品の街は、アメリカ東部・ペンシルベニア州のフィラデルフィアから着想を得ています。
企画・制作を担うMighty Picnicも、フィラデルフィア南部を拠点とする会社です。
ただし、街の説明としては「実在のフィラデルフィアがそのまま舞台」と言い切るよりも、「フィラデルフィアをモデルにした街」と捉えるのが正確です。
さらに、テーマソングにはフィラデルフィアの公立学校の子どもたちも参加。作品の背景だけでなく、音楽にも地元とのつながりがあります。
作者は誰?Dave Pethと制作会社について
作品の企画者は、エミー賞受賞歴のあるプロデューサー、Dave Pethです。
子ども向けメディアの制作会社Mighty Picnicの創設者で、「Odd Squad」「Peg + Cat」「Scribbles and Ink」「Design Squad」などに携わってきました。
「Lyla in the Loop」はMighty PicnicとPipeline Studiosが制作し、アニメーション制作はPipeline Studiosが担当しています。
一人の絵本作家の作品を映像化したものではなく、子ども向け番組を手がける制作陣によって生まれたアニメなんですね。
参考:PBS公式の制作発表
青い生き物・Stuは何者?
ライラと一緒に登場する青い相棒がStuです。
制作陣によれば、Stuはロボットではなく、親しみやすく、抱きしめたくなるような不思議な生き物としてデザインされています。実在する特定の動物という設定ではありません。
注目したいのは、Stuが頼まれたことを「言葉どおり」に実行すること。
ライラが思っていたことと、実際に伝えた指示にずれがあると、予想外の結果になることがあります。そこで、指示の内容や手順を考え直す必要が出てくるのです。
この仕組みは、コンピューターへの指示にも通じます。かわいい相棒とのやり取りに、作品の学びのテーマが組み込まれているところが面白いですね。
どんなことを学ぶアニメ?キーワードは「考えて、試して、直す」
作品が扱うのは「Computational Thinking」と呼ばれる考え方。日本語では「計算論的思考」などと訳されます。
難しそうな言葉ですが、身近な例で考えると、次のようなことです。
- 大きな問題を、小さな手順に分ける
- 何をどの順番で行うか考える
- うまくいかない原因を探す
- 方法を変えて、もう一度試す
作品では、こうした考え方が日常のお話の中で描かれます。制作陣が大切にしているのは、最初の方法がうまくいかなくても、別の方法を考えたり、人の力を借りたりしながら取り組むこと。
私自身、エンジニアとして仕事をしているので、「どこで意図と違う結果になったのかを考え、修正して試す」という点には親近感を覚えます。
英語だけでなく、スペイン語版もある
PBSの発表によると、「Lyla in the Loop」は英語とスペイン語の両方でスタートした作品です。
英語そのものの教え方を中心にした番組というより、物語やキャラクターのやり取りを楽しむ中で英語に触れる、という見方が合いそうです。
公式の対象年齢は4〜8歳ですが、言語の理解度やお話への興味は子どもによって違います。一緒に見ながら「次はどうすると思う?」「どう頼めば伝わるかな?」と話してみるのも楽しそうですね。
参考:PBS公式発表
親子で「どうしたらできる?」を楽しめる作品
「Lyla in the Loop」は、フィラデルフィアにルーツを持つ、テレビ発のオリジナルアニメ。
キャラクターの楽しさに加え、身近な問題に向き合い、試行錯誤する過程が描かれているのが特徴です。
ライラやStuの姿を通して、「一度でできなくても、やり方を変えてみよう」と考えるきっかけになりそう。子ども向けアニメを探している方は、PBSの公式作品紹介もチェックしてみてください。
あわせて読みたい:考える力に触れられる海外知育アニメ
Lyla in the Loopと同じく、子どもが自分で考えて動く海外アニメも調べてみました。テーマごとに分けています。
- Work It Out Wombats!(手順・計算論的思考)
- Bitz & Bob(発明・ものづくり)
- Earth to Luna!(科学の疑問)
- Elinor Wonders Why(自然観察)
- Messy Goes to OKIDO(身近な科学)
- せかいは ふしぎで できている!(Ada Twist, Scientist)(科学探究)
- ツリーハウスたんていだん(観察と謎解き)
- The Fixies(道具と技術の仕組み)
ほかの海外知育アニメとの違いは、海外の知育アニメ9選|テーマ・対象年齢・視聴先の比較にまとめています。
※作品情報は2026年10月に確認したPBS、制作会社の公式情報、制作陣のインタビューに基づいています。各言語版・動画の視聴可否は、利用地域や配信サービスによって異なります。


コメント